最近、暖冬なりに少し冷え気味ですが皆さん調子は崩していませんか?
クロセは数日前に風邪をひいてしまいました。(;´Д`)
幸いインフルエンザではなかったですが、皆さんも気を付けてください。
では今回は前置きも短めに早速本編入ります。
今回、いろいろとご縁がありまして、会社の上司夫妻と一緒にチャネルオリジナル社の社員さんが建てられ、実際に住んでいるお家にお邪魔させていただきました。
平日でしたが、午後から休みをとって見に行きました(´∀`;)
とはいったものの、皆さんチャネルオリジナル社をご存じでしょうか?
多分、ほとんどの人は知らないでしょうし、クロセも初めて知りました。
ということで、軽く会社の説明もした後に、家に入った感想や、いろいろ見聞きしたことを書き連ねていこうと思います。
ちなみにこの家の設計自体は施主さん自身でしたとのことでした。
(どこまでを設計したかはわかりませんが)
個人の家のため、家の写真は撮れませんでしたが、温熱環境を勉強されている人にはなかなか興味深い内容かと思います。
ちなみにライブ感を重視するため、家を見たその日に慌てて記事を書いていますので、誤字脱字が多いかもしれませんが、どうかご容赦ください。
チャネルオリジナル社とは?
早速ですが、まずはチャネルオリジナル社について説明です。
一言でいえば、建築用部材を売っている商社になります。
屋根や外壁、建具などはもちろんのこと、温熱には重要な断熱材、気密部材、換気システムなど様々な部材を販売しています。
オリジナルのものもあれば、別メーカの代理店として販売しているものもあります。
取り扱っているものの中で個人的にときめいたのは窓のサッシ。
UNILUX社というドイツメーカ製の窓ですね。
それぞれ樹脂サッシと、木製アルミクラッドの窓ですが、どちらもUw0.8程度と驚異の性能です。
以下が、窓の在庫一覧でしたが、全てUw1.0以下の窓です。
ドイツではこのレベルの窓が当たり前のように使われているようです。
日本では結構性能が高いといわれる樹脂のペアガラスでさえ全く話にならないレベルですね
それ以外にも高レベルな部材がいろいろ揃っていました。
興味がある方はホームページをご覧ください。
注)チャネルオリジナル社から報酬は一切いただいておりません笑
こんな部材を売っている社員さんのため、当然ながら家に関する知識は超高レベルです。
話してしているときに噛み切れない内容もちょくちょくありました。(´∀`;)
家の外観
外壁にはチャネルオリジナル社のウィルウォールと呼ばれる木製の外壁が使われていました。
木製でありながら防火性も高く、無垢材でありながら国から防火素材として認定を受けているようです。
メンテナンス性もよく、破損したり劣化した個所は、その部分だけ取り外して取り換えることが可能なようです。
そもそも、木製の外壁は経年による風合いの変化を楽しむもののため、メンテナンスをしっかりしていれば長期間交換する必要はないとのことでした。
家の中で感じたもの
玄関に入れてもらった第一印象は、玄関からすごく温かかったです。
しかしながら、ただひたすらに温かいという感じではなく、汗がかかない程度に程よい温度という感じでした。
しばらくして家の中の空気に体が慣れてくると、温かいと涼しいの間という絶妙な感じです。
とにかく不快感が全くありませんでした。
床も無垢床を採用しており、ほんのりと温かみを感じます。
ちなみに施主さんとお話している間、お子さんが家の中にいらっしゃいましたが、施主さん含めて皆さん裸足に半袖で生活してしておりました。
それだけ快適な家ということですね。
そしてただ温かいだけでなく、気流を全くといっていいほど感じません。
施主さん曰く「快適性で大事なのは壁の表面温度と気流」とのことです。
どんなに気温が高くても、壁の表面温度が低いと輻射の効果で肌寒く感じてしまいます。
試しに施主さんのサーモカメラで壁の温度を取ったところ、均一に22度程度になっていました。
気流については温度差があると発生してしまうため、家の中全体が同じ気温になるように設計をしたとのことです。
そのためか、家全体はトイレやお風呂以外仕切りがほとんどありません。
エアコンは当然連続稼働です。
部屋だけでなく、基礎外断熱をしている基礎にも換気システムを利用して部屋の空気を送り、そこでも気温差が発生しないようにしているそうです。
換気のための給気にも工夫をしており、給気した空気は外壁側に向かって流れるようにされているようでした。
こうすることで給気口の真下にしても気流が感じません。
また、高気密高断熱の家ではよく乾燥が問題になることが多いと聞きますが、それも全くありませんでした。
まさしく快適な一言です。
家の性能
サッシ
使用している窓は全てUNILUX社製です。
南側に大開口の木製アルミクラッドを、それ以外は樹脂製の窓です。
日射はあくまで南から取り入れ、それ以外の窓は明り取りのためだけだそうです。
この窓のすごいところですが、APW430と比べて日射取得率が高いにも関わらず、熱貫流率はより低いというところです。
このときAPW430の名前を出したところ、施主さんには「430と比較したらうちのサッシが泣いてしまいますよ」とおっしゃっていました。(´∀`;)
試しに南側のサッシを触ったところ、冷たくないどころかほんのり温かかったです。
冷たくないではなく、まさか温かいとは…
特殊なコーティングで紫外線を大幅にカットするため、日射取得をしても床が日焼けしないというメリットもあるようです。
ただし、観葉植物がかなり育ちにくいとおっしゃっていました。
あとは窓の透明度もすごかったです。
ちょっと離れたところから見るとガラスがないように見えます。
時々、鳥が誤ってぶつかってくることもあるとおっしゃっていました。
断熱材
外壁の断熱材は充填断熱にグラスウール16kを80mmと、付加断熱としてロックウールを100mmだそうです。
屋根は155mmのグラスウール16kを2層、つまり300mmほど入れているようです。
下は厚みは忘れましたが、基礎外断熱を施工されているようです。
基礎内断熱ではどうしても基礎内の温度がうまく均一にならないとか。
床下断熱と基礎断熱の使い分けは、冷暖房や空調を含めて総合的に考えるべきというようなことをおっしゃっていました。
防蟻の方法は色々あるので、そこで考えるべきではないとのことです。
換気システム
換気にはローヤル電機製で熱交換機能付きのダクト型第1種換気を使用していました。
詳しい性能は聞き忘れましたが、おそらく熱交換率が90%のものを採用していると思います。
換気ですごいと思ったのがサイクロン式給気フードです。
給気する際にゴミや虫は遠心力で外にすっ飛ばしてしまい、空気だけを取り入れるようにしてくれるというものです。
これのおかげでほぼゴミが入らないため、フィルターの掃除は大幅に減らせるようです。
余談ですが窓を開けての換気はデメリットしかないので基本しないとのことです。
掃除中に開けることがある程度のようです。
UA値・C値
UA値は0.34、C値は0.3とのことでした。
家の所在地的に、これぐらいの性能があれば日射取得と日射遮蔽を意識することでエアコンとほとんど使用せずに家の温度を整えられるようです。
余談ですが、遮音性もすさまじく、外にお子さんの友達が自転車で来ていたようですが、音が全く聞こえませんでした。
というか、外の音が何1つ入ってきません。
代わりにお子さんの勉強するかりかりという音が家中に響いていました。( ´∀`)
温度・湿度調整
温度調整
温度調整ですが、驚くべきことにほとんどを日射の取得と遮蔽だけで行っており、それ以外は2Fにある8畳用のエアコンで微調整をする程度とのことです。
延床は正確には聞いていませんが、2F建てでざっと33~34坪程度だったかと思います。
南側は吹き抜けになっており、そこの壁一面がどでかい窓になっています。
冬場はそこから取得する日射のみで十分温まるようです。
何ならオーバーヒート気味になるので、エアコンをおまかせ設定にしていると時折冷房モードになるようです。
先ほど南側窓のサッシがほんのり温かいと述べましたが、この日射取得によって温かいわけですね。
クロセが訪問した時も、エアコンに手を当てると冷たい空気が出ていました。
ちなみにその日は外気温10度ほどです。
更にびっくりなんですが、その南側の窓には日射を調整するカーテンやブラインドは一切ありませんでした。
施主さん曰く、日射と庇の長さを計算して、遮蔽物がなくても夏は日射遮蔽、冬は日射取得がされるように設計しているとのことでした。
パッシブハウスではないですが、まさしくパッシブハウスの考え方で設計された家でした。
そこら辺の営業には、アルミ樹脂サッシの低性能の家で大した日射も考慮せずに無暖房で生活できますなんて言う人もいるが、このレベルの家を見て反省してもらいたいですね。
湿度調整
高気密高断熱の家ではよく聞く乾燥のお話ですが、今回お邪魔した家では全くそれを感じませんでした。
そこで、なにか特別に湿度調整をしているか尋ねたところ「そんなもの必要ですか?」とのお言葉をいただきました。
施主さん曰く、換気の計画をしっかりしていれば乾燥するなんてことはないので、高気密高断熱の家で乾燥するというのは温熱環境や換気の設計が未熟とのことです。
あとは、温度を上げすぎないのも大事ともおっしゃっていました。
22度くらいにしておけば乾燥を感じることはないようです。
そもそも加湿をしなくても、生活の中で5人家族程度であれば10リットルほどの水蒸気が発生するため、湿度はそれで充分とのことです。
ついでに湿度関係ということで洗濯物の乾燥について聞きましたが、室内干しで十分に乾くとのことです。
室内干しをするときのコツは、最初に扇風機などで風を当てることだそうです。
洗濯物は干してそのままの状態で置くと、周りが水蒸気の膜でおおわれて乾きにくい状態になるようです。
その為、風でその水蒸気を最初に飛ばしてしまえば、換気計画がしっかりされていれば室内干しでも問題なく乾くとのことでした。
室内干しで乾きにくいという人は、最初の数分程風を当ててみてください。
更に余談ですが、布団も日干しすることはないとおっしゃっていました。
湿度が適切であり、地面に設置していなければ自然に乾くし、掃除機をかけるだけで十分とのことです。
日干ししたところで、ダニが死ぬ温度にならないですし、花粉や排気で汚れるデメリットのほうが大きいとのことでした。
少し脱線しましたが、湿度を調整するために特別なことはしていないとのことでした。
終わりに
今回はたまたまご縁があり、高性能な家を拝見する機会をいただけましたが、感想はとにかくすごい(小学生並みの乾燥)の一言です。
帰りに玄関から出た瞬間、外がめちゃくちゃ寒くて家の中がいかに快適かということを改めて実感しました。
寒くもなく、かといって変に暑すぎず…
それでいて気流も感じないまさしく快適な家でした。
一条のモデルハウスも最初に入った時は暖かいと思いましたが、今回訪問させていただいた家はそれ以上に感動と驚愕をしました。
ただ性能がいいだけでなく、快適に過ごすための様々な要素を考慮して設計しているというのを感じました。
帰りがけ、上司ともども興奮気味にその家についていろいろお話しました。
今回、この見学会に誘ってくれた上司にも感謝ですし、何より家の中を案内し、いろいろなことを教えていただいた施主さんに感謝です。
説明されたこと全ては完全に理解できませんでしたが、それでも勉強になったと思います。
今回訪問した家は前述の通りパッシブハウスではないのですが、その考え方のすごさというものを改めて感じさせられました。
皆さんももし近くで高性能な家の見学会が開かていたらぜひ一度見に行ってみてください。
間違いなく高断熱高密度の家の魅力に引き込まれるはずです。
そしてこんな家を見せられてしまい、クロセはこれから新居に引っ越すというのに、すごい工務店に家を建ててもらいたいと思ってしまいました。(;´Д`)
では。
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