住宅の省エネ適合義務化の兆しが少し見えてきた?

雑記
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現在、家系ブロガーによるコラム投稿サイトに寄稿しています。
本ブログとは異なりこれから家を建てる人向けに書いていますので気になった方はチェックしてみてください。

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今回はいきなり本編に入ります。

現在、日本では菅総理が提唱した2050年のカーボンニュートラルを目指して「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」という会議を何度も開いています。

先日、その会議の5回目が行われましたが、その中では住宅の省エネが議題に挙がりました。
以下に、その会議の動画が見れるリンクを張っておきます。

【LIVE配信】第5回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース
規制改革チャンネルをご覧いただきありがとうございます。この配信では、2/24(水)17:30~19:30に開催される「第5回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の様子を生中継いたします。~以下、タスクフォースについて~2050年カーボンニュートラル社会の実現のためには、再生可能エネルギーの...

会議の中では「エコハウスのウソ」の著者であり、東大の准教授として家の省エネについて研究されている前先生も参加されており、20分にわたり住宅性能向上の必要性について強く主張されておりました。

会議の内容をまとめると以下のような感じでした。
・欧州に比べて省エネ住宅の基準に劣る日本
・住宅性能向上の必要性とそれが遅れている理由
・国交省に喝を入れる河野大臣

本記事では、クロセが気になった点をまとめてみようと思います。
本記事の内容は動画の一部を抜粋しただけですので、全容を知りたい方はぜひ動画を見てください。

また、動画内で使われている資料はこちらにありました。

ではどうぞ。

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欧州に比べて省エネ住宅の基準に劣る日本

動画の26:00ごろからスタート。

フランスに本社を置き、ガラスをメインとした高性能な建材を世界中に提供しているサンゴバン社の代表者が欧州と日本の住宅の省エネに関する比較を発表していました。

以下は日本と欧州各国の断熱性能基準の違い。

これをみると、日本の基準の緩さがわかりますね。
簡単に言えば日本の断熱基準は欧州より低く、義務ではありません。

次に日本と欧州の方針の比較です。

日本は断熱に関する消費者の認知度が低く、義務でもないため今後も高性能な住宅が建てられるかわからない状態。
対して欧州では義務化しており、それに対する反発はあるものの、国が手厚い補助を出して推進しています。
これをみると業界や国民に自浄作用を求めることは難しく、国がルールを作って推進しなければ、高断熱な住宅の普及は厳しいと感じます。

以下は世界の窓事情。

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日本でもペアガラスが普及しきっている状態ですが、、欧州ではすでにトリプルガラスが普及し始めているという。
また、サッシの種類も日本はアルミ樹脂複合がほとんどですが、欧州は樹脂が多いですね。

ただ、一番注目したいのは窓の省エネ基準。
欧州各国は高くても1台に納まっているのに対し、日本はいまだに2.3が基準です。
(あくまで基準なので実情がどれくらいかはまた別の話ですが)

ぶっちゃけ、性能が高ければアルミだろうが樹脂だろうが構わないと思うが、少なくとも日本のアルミサッシやアルミ樹脂複合サッシはそこまで高性能ではないというのが問題だとおもいます。

締めはこんな感じです。

省エネのためにすぐにでも住宅の高性能化に動く必要がありますが、、日本の基準は低いので、義務化と助成によって推進していきましょうということですね。

各国の事情もあるので必ずしも欧州の制度に合わせる必要はないと思いますが、すでに日本以上の基準を作って高性能化を推し進めている国があるということは留意したほうがいいかなと思いました。

住宅性能向上の必要性とそれが遅れている理由

動画の37:00ごろからスタート。

このパートでは東大で住宅の省エネについて研究されている前先生がプレゼンをされていました。

まずは住宅の省エネが必要な理由です。

高高住宅が好きな人にはすでに周知の事実ですね。
施主にとっても日本にとっても色々とメリットがあるという話です。

ただ、それを達成するためには制度に問題があります。

日本の制度は目標のレベルも低ければ、義務ではなく目標なので強制力もないため、なかなか省エネ住宅が普及していかないのです。

今年から始まるはずだった停号義務化も、説明義務に代わってしまっています。

この説明義務も恐ろしいもので、施主が説明を拒否すればメーカ側が義務を回避できてしまうのです。
例えばメーカ側が「説明には時間がかかるし、計算には余計なコストが追加されるので説明は省略しますね」などと誘導してしまう可能性があるのです。

また、義務化するにはコストがかかるため施主にコスト増を強いるという意見もあるようですが、以下の図ではそれを否定していました。

すでに市場には高性能な建材が普及しています。
また、国交省は義務化のためにコストが増えるというが、その見積もりが現状にあっておらず、実際には高断熱化によって将来のランニングコストで充分にペイできるという話です。

以下は説明義務化では不十分で、適合義務化が必要と主張する理由のまとめです。

適合義務化をしたほうが、施主にとってはコスト的にも環境的にもメリットになるし、まわりまわって業界の進展にもつながるのでしたほうがいいというものです。

適合義務化には国にとっても必要な理由があります。

こちらは京都議定書という温暖化防止のための国際会議で決められた目標ですが、ビルと住宅、つまり建物はどちらも目標未達成だったのです。

そうはいっても施主が希望しないものを義務化していいのか?という反発もあるようですが、前先生はそれは逆だと述べています。

家は高価なものである、容易に建て直すことはできません。
ただ、自由に建てられるからこそ意識されていないことは不足する可能性があります。
だからこそ、断熱気密で将来後悔しないようにルールで底上げをすべきという話です。

では、これだけメリットがある省エネ適合の義務化がなぜいまだにされないのか。
それを説明しているのが以下の図です。

要は新たな義務に適合することを嫌った工務店やメーカが行政側に色々な理由をつけて適合義務化をやめさせたというもの。
ここではすでに義務化されている耐震性も4号特例という制度で計算や審査を省略させていることも問題として挙げていました。

高性能化はデザインとトレードオフになるという話に対しては、意匠を重視する建築家が否定していることも示していました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-22-1024x576.png

適合義務化に対しては以下のようにまとめていました。

今のまま生ぬるい行政では進展せず、業者にとっては厳しくても適合義務化を進めることが国民にとってメリットになるというものです。

ただ、適合義務化に関しても、今までの失敗を考えると現在の延長戦では失敗すると述べています。
以下の図のように、カーボンニュートラルを目指している2050年から逆算して義務化を進めていくべきだと述べていました。

他にも高高住宅にするメリットを様々な観点から述べられていましたが、まとめるにはあまりにも膨大すぎるのでここでは割愛します。

前先生はどこかとの比較ではなく、日本単独でなぜ住宅の省エネ強化が必要なのかということを述べてくれたことが非常によかったなと思います。

この後、1:02:30くらいから自然エネルギー財団の大林ミカさんから省エネの重要さを述べられていました。
大まかな内容は前先生と同じ主張のため割愛します。

国交省に喝を入れる河野大臣

1:23:00ごろから今回の資料に関しての質疑応答です。
国交省に対しては以下のような質問が投げかけられていました。

・適合義務化が先送りされたがいつまでに義務化するのか
・カーボンニュートラルの発言から4か月が経つが具体的になにか変わったのか
・目標からの逆算にはデータが重要になるが数値の根拠はしっかりとれているのか
・適合義務化には市場の混乱化を避けるようにするとのことだが適合義務化先送り自体が混乱を起こしている
・既存の建築物の断熱改修にはお金がかかるというが具体的にどれくらいかかるのか
・断熱義務化には中小工務店の習熟が足りていないとのことだがすでに高性能な建材は出回っている

これらの質問が色々な人からされていましたが、これに対する国交省の回答はお世辞にもしっかりしたものとは言えず、その場しのぎのような回答をしている印象でした。(あくまでクロセ個人の印象です)

その後1:56:00ごろから河野大臣の締めのコメントがありましたが、ここでも国交省が叱責されていました。

ざっくりいうと以下のような感じです。

・日本の家は夏暑くて冬寒く、ヒートショックで人が死んでいるのに住環境が改善されないのは問題
・カーボンニュートラルの宣言により世の中が変わっていることに国交省は気づいていないのか?
・カーボンニュートラル達成には再エネだけでなく省エネも必要
・国交省ができないなら環境省で規制を作るから、国交省は業界の主導をしなさい
・今更適合義務化に悩んでいる国交省にリーダーシップが取れるとは思えない
・住まいは個人の選択というが、カーボンニュートラルのためにはルールに基づいた家づくりも大事
・将来に向けて良質なストックを残す必要があるのに、自由にやっていてはできない

住宅の省エネに対して肯定的であるのと同時に、それに向けたルール作りを一向に進めようとしない国交省に対して終始不満をあらわにしている様子でした。

終わりに

今回の会議は高高住宅を勧めてきた自分にとってはなかなか興味深いものでした。

前先生が発表の中で話していた省エネ義務化が進まない理由がどこまで本当かはわからないですが、本当だとしたら国交省はどれだけなあなあでやってきたんだと感じます。
また、本当であればそうなるように圧力をかけていた建築業界は腐っているなと。

そこにはいろいろな理由があるのかもしれないですし、上場企業のような大手であれば利益を確保する必要があるのは確かですが、半ばインフラであり世の中に与える影響も大きい住宅で、施主にとってメリットのある省エネの改善に努めないことはいかがなものかと感じます。

今回の会議によってこういった姿勢が少しでも改善される願いたいですね。

私がこの会議でよかったと思うことは国交省以外のメンバーが軒並み省エネに対して肯定的であること、そして河野大臣が政府側であるはずの国交省に対して明確にダメ出しをしてくれたことだと思います。

また、これは個人的な印象ですが河野大臣はダメなものに対しては積極的に改善へと動いてくれる人だと思っていますので、河野大臣がこの場にいてくれたこと自体が大きいのかなと思います。

最近ではハンコの廃止や残業に対する給与の厳密化など表に見える形で動いている河野大臣ですが、住宅の省エネについてもその行動力を遺憾なく発揮してほしいと願うばかりです。

家づくりというのは自由なものであり、人それぞれとみんな言いますが、だからこそある程度ルールを設けないと粗悪な家ができてしまうと思いますし、家を建てたけど寒さ暑さに不満があるということもちょくちょく見かけます。

今回の会議をきっかけに改善していくのかわかりませんが、冬暖かく夏涼しい家づくりが当たり前になるように私は陰ながら応援していきたいと思います。

では。



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