気づけば12月ともう年末ですね。
今の家に住み始めてから初めて真冬の体験になりますが、マンションにいるころとは快適性が比べ物にならないですね。
あの頃はエアコンをつけてもなかなか温まらず、寝室は3種換気の風がもろに入ってきて不快でした。
今の家でも主寝室はやや室温が低めですが、マンションのころに比べると天と地ですね。
家が温かいってそれだけで最高です。
当たり前のことなんですけどね。
では本編入ります。
今回は上司に勧められてこんな本を読んでみました。
内容的には高気密高断熱とは離れた内容です。
ただいろんな意味で読む価値があったと思ったので紹介したいと思います。
お勧めしたい人
内容に触れる前にまずは本書をおすすめしたい人を下記に挙げておきます。
・LDKの例を多数見たい人
・他人の家づくりの例が知りたい人
本書はとにかくLDKに焦点を当てた内容ですので、そのあたりの間取りや仕様に迷っている人は一読をお勧めします。
本書の内容
本書の内容はシンプルです。
施主がどのような希望を出し、建築士がどういう考えで間取りや仕様を提案していくかというのをひたすら書き連ねた本です。
つまり、この本を読む目的は、いろいろな家族の例から自分の希望に合う例を見つけ出し、どういう家にすればその回答を得られるか参考にすることです。
また本書はタイトルの通り、ダイニングとキッチン周りに関する話が重視されていますが、それだけでなくその周りも含めた間取りや仕様にも言及しています。
キッチン周りに限らず、世の中の人たちがどのような要望を家に出しているか知りたい人は読んでみるといいと思います。
そうすることで、自分が家に対して何を希望するか見えてくるかもしれません。
本書を読んで感じたこと
読んでいて第一に感じたことは家づくりの基本であり大事な要素が詰まっているなと。
クロセが家づくりにおいて大事だと思うことは「施主が要望を伝えて、設計士がそれを叶えるための提案を出すこと」だと思っています。
あたり前のはずですが、実際に5社ほど提案を受けた経験から、これができていない人が多いという印象です。
ぶっちゃけ、提案を聞いてしっくり来たのはアイ工務店だけでした。
クロセはこんなブログをやっていますが、本来家づくりは性能よりもどういった暮らしをしたいかという要望と、それに対する提案が肝だと思っています。
クロセの場合は、家の中で快適に過ごしたいというのが目標だったため、性能面にかたよった要望になったにすぎません。
本書はその当たり前である「施主の要望→それに対する提案と設計思想」を各家庭ごとに掲載していっているだけですが、読んでいるうちに感じたことは、ここまで設計思想を固めている人はどこまでいるんだろうというところです。
本書の設計士は、間取りだけでなく、キッチンの仕様や高さ、家具の配置など細かいところまで設計を練りこんでいますが、多くの人はせいぜい間取り提案するにとどまっている人がほとんどではないでしょうか?
間取りは動線を決定する大事な要素ではありますが、実生活ではそれ以外にも考えるべき要素はあります。
本書はそんなことを気づかせてくれる1冊だと思いました。
読むことで、暮らし方を想像するとはどういったものなのかということを学べると思います。
本書は2004年発刊とかなり古い本ですが、設計士側の提案にそこまでの古さは感じませんでした。
いわゆる家事楽間取りみたいなものもありますし、設備類もIHコンロ、食洗器、センサースイッチの水栓について言及されております。
幸い僕らは本書が発刊された未来にいるので、それらが将来的にどうなったかわかるわけです。
そこに着目してみるとより面白く見れるかもしれません。
例えば、本書では部屋全体を温めるために床暖房を提案しているシーンがありますが、現代においては設備ではなく家の性能でそうするようになってきていますね。
食洗器は輸入品のほとんどがフロントオープンタイプだった中で、引き出し型の上下2段のものがアメリカで流行し始めたころのようです。
筆者はこの引き出した型のものが主流になっていくと予想していますが、実際にほとんどのキッチンメーカが標準にしていますね。
ただ、現代においてはむしろフロントオープンタイプのものがまた人気になっているようにも思えます。
引き出し型は大きいものの入れにくさが周知されてきたせいでしょうか?
こんなことを考えながら読むのも面白いかなと思います。
終わりに
今回は今まで紹介した本とは毛色の異なるものでしたが、暮らしを考える重要さを実感させられました。
別に今の家に生活動線や暮らし方に不満は感じていないですが、ここまで設計を検討していればより良い家になったかもしれません。
このブログでは家の性能面における重要さをずーっと説いてきましたが、それだけではまだまだ足りないと感じました。
少し発刊が古い本書でありますが、これから家づくりをする人は一度目を通してみると面白いかもしれません。
では
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