クロセ家の温熱環境をシミュレーションしてみた①

高気密・高断熱
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先日、ツイッターの家系ブログを盛り上げる会の一人である、やまのすみか株式会社代表である田上さん(@yamanosumika)のご厚意により、我が家の温熱環境をシミュレーションしてもらいました。

田上さんはパッシブハウスジャパンに所属されている実務者であり、温熱環境、地域材の使用、将来を見据えた家づくりなどにこだわっておられる方です。
以下のページにその指針が読みやすくまとまっておりますので、ぜひご一読ください。

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さて、今回はそんな田上さんにシミュレーションしていただいた結果をもとに、クロセの家がどの程度の性能なのか紐解いていきたいと思います。

様々なシミュレーションをしていただいたので、何回かに分けて書いていこうと思います。

では、さっそく見てみましょう。

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絵で見るわが家の断熱診断書の結果

以下が「絵で見るわが家の断熱診断書」の結果です。

診断中の建物と書いてあるほうがクロセの家であり、今回はH28年基準の断熱等級4と比較していただいた結果です。

今回はこの結果を1つ1つ見てみましょう。

屋根・外壁・窓・床の断熱性能

以下のデータは各部の断熱性能を比較したものです。

断熱等級4と比較すると、クロセの家は屋根と外壁の断熱性能においては1.4倍程度、窓については2倍以上も性能が高いことがわかります。
ただし、床(今回の場合は基礎断熱)についてはちょっと性能が低いようです。

生活してみて我が家の床は結構冷たいと感じますが、おそらくその原因はここにあるんじゃないかと思います。
床材の材質も関係ありますけどね。

総合的に見るとクロセの家は断熱等級4よりも2倍以上断熱性能が高いという結果です。

熱損失量

以下のデータは家から逃げる熱量を比較したデータです。

部位別の熱損失量を見ると断熱等級4と比較して、クロセの家は基礎と換気以外は熱損失量を減らせていることがわかります。
特に開口(窓・玄関扉)に関しては、オール樹脂のトリプルガラスを採用していることもあり、熱損失量が半分以下に抑えられています。

基礎断熱については前述の通り断熱等級4より性能が低かったため熱損失量が大きくなっていますが、全体に占める割合を見るとそこまで大きくありません。

そして全体でみるとクロセ家の熱損失量は断熱等級4よりも29%低減されているようです。
クロセの家は断熱において等級4よりも2倍近い性能でしたが、熱損失量は半分にはならないようです。

これは断熱性能をUA値で比較しているからなのかなと思っています。
UA値は外壁ラインの断熱性能を示したものであり、熱損失量を示すものではありません。
Q値で比較すると熱損失量の割合に近くなると思います。

もう1つ、クロセの家の部位ごとの熱損失量を見てみましょう。

外壁からの熱損失が全体の半分近くを占めていることがわかります。
外壁は家の6方向のうち4方向が対象のため、熱損失量が高いのは当然ではありますが、それを考慮しても大きいと感じますし、改善の余地はあるかなと思います。

クロセ家の外壁は吹付のウレタンフォームによる充填断熱100mmのみですので、付加断熱をすることで結構な改善を見込めるじゃないかなと思います。

ちなみに付加断熱を追加した時のシミュレーションも別途実施していただいているため、そのデータは後日解析をしたいと思います。

冷暖房費

以下は冷暖房費を比較した結果です。

左の折れ線グラフは冬に0時まで20℃で暖房し、その後8時まで無暖房をした時の結果だそうです。
もう少し拡大してみましょう。

実線が断熱等級4、点線がクロセ家の家ですが、わずかにクロセ家のほうが室温が高くなっています。
ただ、このグラフからはそこまでの差は感じません。

では次にもう1つの冷暖房費の年間データを見てみましょう。

オレンジ色の棒が断熱等級4級、青色がクロセ家です。
見てわかる通り、1年を通してクロセ家のほうが冷暖房費がかかっていないことがわかります。

条件がセントラル空調にしているせいか全体的に費用が高くなっていますが、実際にはここまで高くならないと思います。

まず注目したいのが暖房期間(11月~4月)冷房期間(6月~9月)
暖房期間のほうは大きくコストカットされていますが、冷房費はわずかに下がる程度です。

これはクロセの家の日射があまりよくないところに起因していると思います。
日射があまりよくないということは、逆にいうと温度上昇が抑えられるため、夏場の冷房が容易になるため、断熱等級4と大きな差が出ないと考えられます。

逆に冬場は日射が当たらないため、温度の維持にはエアコンによる暖房に大きく依存することになります。
その為、家の断熱性能の差が大きく出てしまっているのでしょう。

年間の冷暖房費の差は断熱等級4よりもクロセ家のほうが6万弱安くなっています。
30年で180万も変わりますし、長く住めばさらに差が開くことになります。
さらにはクロセ家のほうがより快適に生活ができるのだから最高ですね。( ´∀`)

ちなみに断熱等級4からクロセ家の性能まで引き上げるためには、業者次第ですが180万もかからないんじゃないかなと思います。
断熱等級4とクロセ家の断熱に使用している部材は以下のようになります。

残念ながらクロセは実務者ではないので何とも言えませんが、建築費+ランニングコストの合計金額でいえば、余裕でクロセ家のほうがお得になる気がします。

考察

今回のシミュレーション結果から感じた点を挙げてみます。

クロセ家の熱損失量が多い

こちらは最初のほうにお見せした熱損失量の比較データですが、UA値のわりには熱損失量がちょっと高いかなと感じました。

この熱損失量からQ値が求められるはずなので求めてみましょう。
式は「熱損失量÷延床面積」で求められます。

熱損失量は上記の通り197.7
延床面積は大体38坪のためこれを平米に直して125.62
しかし、条件を見ると2.1m以下の部屋は面積から除外するっぽいです。
そのため、ハーフ収納の2坪を引いて36坪であり、平米に直して119m2

上記からクロセのQ値は以下のようになるようです。

クロセ家のQ値=197.7/119≒1.66

ただし、シミュレーションでは換気が第3種換気として計算されているようなので、熱交換型の第1種を使用しているクロセ家の場合、もう少しだけ小さくなることが予想されます。
それでもせいぜい1.5~1.6程度でしょう。

一方でUA値から近似式でQ値を求めた時は大体1.5程度になります。

これが事実なら、クロセ家は一般的なUA値0.4の家と比べるとQ値が大きいことになります。

原因として考えられるのは、クロセ家は以下の図のように高さが高いうえに、細長い形状の家になっていることです。

Q値は外壁の面積に対して、床面積が小さいほど不利になります。
そしてクロセ家の家は細長い形状のため、外壁に対して床面積が小さくなっています。

なぜ細長いと床面積が小さくなるかというのは、以下の図の壁の面積と床の面積を実際に計算してみればすぐにわかると思います。

ちなみに答えは以下のようになります。
① 壁の面積=100 床の面積=25
② 壁の面積=100 床の面積=24
③ 壁の面積=100 床の面積=21
細長い家ほど、壁の面積に対して、床の面積が小さくなっていることがわかります。
そして外壁に対する面積が小さいほどQ値が不利になります。

以上のことから、クロセ家はUA値のわりにはQ値が悪くなっていると考えています。

意外に室温差は小さい

以下は先ほど見せた0時まで20度で暖房し、朝8時まで無暖房にした時のグラフです。

これを見て感じたことは、思った以上にクロセ家と断熱等級4の温度差が小さいことです。
正確な値はわかりませんが、せいぜい0.5℃くらいの差ではないでしょうか。

とはいえこれは外気が5℃くらいの時期ですので、真冬になればもう少し差が出ると思いますが。

ここまで温度差がないことの理由は、気密性なのかなと思っています。
恐らくシミュレーションではC値が同じ値で計算されていると思います。

しかし、断熱等級4には気密の規定がないため、その差も考慮するともっと差が出るものと思います。

逆に言えば、ある程度気密性が確保されていれば断熱等級4程度でもそれなりに快適に暮らせるのかもしれません。
冷暖房費はそれなりにかかるようですけどね。

夏の冷房費が高い

以下は先ほど見せた冷暖房費の比較グラフです。

これを見ると断熱等級4では冷暖房費が真冬>真夏になっています。
一方でクロセの家では冷暖房費が真冬<真夏になっています。

理屈としては断熱性を上げたため、夏の暑さが外に逃げにくくなり冷房が大変になるということなのでしょう。

しかし、実際にはそうならないとクロセは予想しています。
理由は冬と夏の外気温と室温の差です。

例として冬は22℃夏は25℃に調整しようとしたとします。
冬の最低気温はおおよそ0℃であり、室温を22℃ほどに上げようとすると、気温差22℃分のエネルギが必要になります。
対して夏の最高気温は38℃程度であり、室温を25℃程度にするとしても気温差は13℃です。

このように、冬に比べて夏のほうが調整する温度差が小さいため、冷暖房費は夏のほうが安くなるはずなのです。

ではなぜ夏の冷暖房費がシミュレーションでは高くなっているかというと恐らく日射遮蔽がされていない想定なのでしょう。

つまり、シェードや外付けブラインドなどで日射遮蔽をすれば夏の光熱費はもっと下がるものと推測しています。

終わりに

今回は主に断熱等級4との比較をしたシミュレーションをもとに色々考察をしてみました。

しかしシミュレーションを読み解くのは大変ですね。
記事に起こすのに結構時間がかかってしまいました。
きっと間違いも多いと思いますが、考えるのが楽しい記事でした。

あと記事2~3回分ぐらいのシミュレーション結果がありますので、ご興味がある方は引き続きご覧いただけたらなと思います。

では。

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